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2011年08月28日

歯科までも・・・

昨日から怒りが収まらない。
夫の膝の怪我でイギリスの医療制度にはずいぶん嫌な思いをさせられてきた。
今回は私が歯科にかかることで問題発生。

イギリスの歯医者は全額負担のプライベートと
ナショナルヘルスサービス(NHS)歯科の2つがある。
NHSの歯科は無料ではないがプライベートと比べると
自己負担額が抑えられるのでなるべく人はNHSの歯科にかかりたい。
しかし私がイギリスに来た10年前はほとんどの歯科が
NHSの新患者を取り渋り新患者として診てもらうのが
不可能だと言われていた時期だった。
私はイギリスで歯科にかかることを諦めて
日本に里帰りするたびに実家近くの歯科で歯を診てもらっていた。
10年も経つと昔治した歯の治療が必要になってきた。
今年6月に帰ったときブリッジの下の歯がかなりの虫歯になっていることがわかった。
しかしたった10日ほどでは治療する時間がないということで
イギリスで治療をするように勧められた。
診てもらえるかわからなかったが探すしかないと思った。

7月末にNHSの歯科を探してだめもとで電話をしてみると
新患者の受付をしているといわれ早速登録した。
最初の受診は8月23日、今週の火曜日だった。
担当は若いパキスタン人の女医さんだった。
最初に歯のことを説明した。
6月に日本へ行った時歯科に行って歯をチェックしてもらったら
奥歯のブリッジを支えている歯が虫歯になっていることがわかったが
日本では滞在の期間が短すぎて治療できないので
私が住んでいる国で治療を受けるようにと言われたと説明した。
女医さんは私の歯を全部チェックしレントゲンも撮って
悪くなっている歯も確認した。

来週は歯茎のトリートメントをしてそれが終わったら
歯の治療を始めることになるので
来週はどういう風に治療するか説明するとのことだった。
来週からやっとイギリスで治療が受けられると喜んでいた。

そして昨日昼休みに携帯をチェックすると夫がすぐに電話するようにと
メッセージが届いていた。
どうしたのかと思って電話をしてみると歯科から手紙が届いたという。
夫が医師とどういう会話をしたのか知らないが
私の予約をキャンセルする旨と新患者としての登録も取り消すという内容だと言う。
私は何がなんだか理由がわからなかった。
夫が私の代理として歯科に電話を入れたが本人以外とは
話ができないとはねつけられたそうだ。
あまりにも予想外のことで納得できない。
午後から仕事に戻っても腹が立って仕事が手につかなかった。
職場の同僚や仲のいいお客さんに話を聞いてもらっても
そんなおかしな話はないと言う。

仕事が終わって我が家に直行。
すぐ歯科に電話をしたが担当者が帰って話はわからないと言う。
来週になったら電話するのでと何の説明もない。

手紙の内容は以下のとおり。
「本日当歯科で歯の検査を受けられましたが、あなたと医師との
会話の中で日本で歯の治療を受けられたとありました。
この情報は残念ながらあなたの患者としての立場を変えてしまい
当歯科で治療を提供することはできなくなりました。
歯科医院長は今週中は休暇なので来週ご連絡を差し上げるまで
貴方の治療をできるかどうかも判断できないので
現在ある予約はすべてキャンセルします。」

まったく意味がわからない。
イギリス人である夫が読んでも意味がわからない。
夫は午前中電話したときに手紙の意図がわからないので
説明してくれと頼んだそうだが却下された。
なぜ日本で歯科に行ったのが悪いのか?
たまたま2週間の里帰りで親に会いに行ってきただけだ。
歯に異常を感じたので診てもらっただけで治療は受けていない。
日本は親がいる故郷であって住んでいるのはイギリスである。
9年近くもずっと働いて税金を納め保険も納めている。
それを私が日本人だと言うことで歯科にかかることを
拒否されたとしか思えない。

夫もこんなばかげた話は聞いたことがないと言う。
クリスにも電話したが彼女も信じられないと。
夫といろいろと話し合ってもうこの歯科に固執するのはやめて
新しい歯科を探すことにした。
どんなにこの歯科と話をしても気分が悪くなるだけだから
無駄なエネルギーを使うことはやめようと。
そのかわり新しい歯科が見つかったら
今度は一切日本のことは言わないほうがいいようだ。

周りのイギリス人はいい人ばかりだしイギリスの好きなところも増えた。
しかしこの国の制度、特に医療制度には失望した。
10年近くイギリスに住んでいてもこういう扱いをされるのだと思った。

昨日は本当に腹が立っていたようで気持ちが落ち着いたようでも
夕方まで頬のほてりが取れなかった。
そして夜中何度となく目が覚めると私は怒りに支配されていた。
目が覚めるたびに怒っている自分を確認した。
この怒りは不良品の洗濯機を売られて店に抗議に行った夫が
警備員につまみ出された時以来だ。
あの時は本社に抗議文を送って最終的には全額払い戻してもらった。
今回もきちんと抗議はするつもりである。

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この記事へのコメント
なんだか災難ですね。
私もイギリスに来たばかりですが、嫌な部分を見すぎて
早く日本に帰りたくなっています。

イギリスの医療制度(政治全般)は自己負担分が少ないので、とても雑ですね。
お金がかかってる部分も雑ですが・・・
めげずに頑張ってください。
Posted by ニコ at 2011年08月28日 01:53
ああ〜〜〜〜、もう!信じられない。
いつものことだけど、こっちまで腹がたってきました。
頭に来すぎて、悲しくなってしまうだろうなあ。
ひどすぎる!
その担当の人に問いつめなきゃ気が済まないかも。
kemmiさん、どうか体調まで壊してしまわないように気をつけてくださいね。
Posted by TSU at 2011年08月28日 11:20
☆ニコさま

イギリスに来られたばかりのニコさんには言いづらいですが
イギリスの医療制度は最悪です。
まさか里帰りで歯科に診てもらったといっただけで
こんなことになるとは・・・
すぐに新しい歯科を探すつもりですが
抗議はします。イギリスでは電話や窓口で担当者と言い合っても
時間とエネルギーの無駄です。
抗議をする場合は必ずレターと書きます。
文書は効力があるのをイギリスに住んで学びました。
Posted by kemmi at 2011年08月28日 22:44
☆TSUさま

TSUさまのイギリスのイメージがかなり変わったでしょうね。
私は腹は立っていますが泣き寝入りはしません。
今、正当な理由を説明するように抗議文を書き上げたところです。
この対応次第でしかるべき機関のアドバイスを仰ぐこともあり得ます。
不良品の洗濯機のとこも数ヶ月粘って勝ちました。
こんなことでめげるKemmiではありません。
でも心配してくれてありがとうございます。
Posted by kemmi at 2011年08月28日 22:49
医者である前に、人間失格ですねこの
医者。紳士の国...が聞いてあきれます。
患者をお金のなる木としか見ていない。
建前論を優先し、患者のことは二の次。
報道メディアは声を大にして特集を
組まないのでしょうか。先日の若者の
暴走...不満解消でもあったのかもです。
いけないことですが・・・。
Posted by 北の旅烏 at 2011年08月29日 07:50
☆北の旅烏さま

この国の医療はお金のある人のもので
全額負担できない一般人のものではないようです。
貧しくて戦い方を知らない者は切り捨てられていくのだとわかりました。
戦わなければいけないのなら正当な方法で戦いたいと思います。

イギリスに来てメディアは信じられない事実を報道していましたが
結局国が擁護するのはお金と医者です。
Posted by kemmi at 2011年08月30日 00:43
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    コメント(6)